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日本ハム・淺間大基 一軍で安定したパフォーマンスを発揮するだけ/待ち遠しかった開幕

 

オープン戦では外野のレギュラーに食い込む活躍。勝負の7年目、覚醒のときが来そうだ


 昨年12月に行われた契約更改交渉を終えた淺間大基は、覚悟を持って言った。「全然ダメダメな1年だった」と。昨季は42試合に出場。シーズン後半に出番を増やしたが打率は.190に終わった。出場試合数などを評価されて推定年俸は100万アップの1150万円となったが、端正な顔をゆがめた渋い表情で「打たないとダメ」とバッサリと自らを斬り捨てた1年だった。
 
 攻守走の三拍子がそろった将来の主軸候補――。プロ入り直後の淺間に対する周囲の期待は、かなり高かった。応えるように鮮烈な活躍も数多かった。1年目の2015年は5月に一軍昇格を果たすとデビュー戦で初安打初盗塁をマーク。勢いに乗ってドラフト制後の高卒新人タイ記録となるデビューからの4試合連続安打。さらに9月には球団初となる高卒新人によるサヨナラ安打も放った。

 順調な船出も相次ぐ故障で一軍定着とはいかなかった。2年目はキャンプ中に腰痛を発症し、出遅れた。17年オフに椎間板ヘルニアの手術を受け、18年もリハビリからのスタート。体調万全の19年は三塁手に挑戦。プロ初の開幕スタメンを勝ち取ったが、約1カ月後に自打球が直撃した右すねの骨挫傷で長期離脱。20年から再び外野手専念となった。

 昨季のイースタン・リーグでの打撃成績は29試合出場で87打数30安打で打率.345と一軍レベルであることはあらためて証明した。あとは一軍で安定したパフォーマンス発揮をすることだけが課題だ。「打撃の確実性を上げたい」とオフは打撃フォームを見直し、今春キャンプからオープン戦では継続的に結果も残している。肩が強く、足も速くて守備、走塁も問題なし。勝負の7年目。ついに覚醒のときが来そうだ。
写真=BBM
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