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ヤクルト・中村悠平 “古田塾”で得た極意を生かせ/待ち遠しかった開幕

 

古田氏からの期待も大きい中村


 昨季の悔しさは、忘れない。プロ13年目を迎えた中村悠平は新たに背番号2をつけて、正捕手再奪取へと、新シーズンに臨む。

「(背番号変更には)小さなことから自分を見つめ直す。自らを変えて、チャレンジしようという気持ちもありました」

 昨季は、故障で2度の離脱を経験。2014年以来、6年ぶりに100試合を下回る29試合の出場に終わった。今春の沖縄・浦添キャンプ前には、選手会長として那覇市の波上宮を参拝。「昨年の自分を振り払って、今年一年しっかりと結果を残せるように」との決意を込めて、絵馬に「自らに打ち克つ」「相手に勝つ」「コロナに負けない」と記した。

 2年連続最下位に沈むチームとしても、バッテリー部門の強化は急務だ。昨季のチーム防御率4.61は2年連続12球団ワースト。西田明央がチャンスをつかんで結果を出したが、今年は再び正捕手の座をかけた競争となり、中村自身も「自分が座らないといけないと。みんなと勝負して勝ちたい」と気合十分だ。

 大先輩からの教えを、結果に結びつける。今春の一軍キャンプには球団OBで元監督の古田敦也氏が臨時コーチとして訪問。「信頼される捕手になれ」との教えを受け、捕球、送球、打撃など全分野で指導を受けた。「教わること一つ一つが宝物、財産、金言。新たな発見もあったので、本当に勉強になりました」。わずか1週間だったが、濃密な時間を必ずやプラスにしてみせる。

「俺たちで勝つ」は捕手陣の合言葉。競争もまた、チーム力の底上げにつながる。中村の目標は高く「全試合出場」。今年こそ、扇の要に座り続ける。

写真=BBM
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