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西武・栗山巧 球団初の快挙へ「後輩が目標として間違いないような選手に」/生え抜きの輝き

 

20年目を迎えた今季、2000安打が視界に入る栗山


 昨季低迷した打撃陣のリベンジ、若手の台頭、ルーキーの活躍など、2021年も見どころは随所にあるが、何と言っても今季のライオンズでは、残り74本に迫った栗山巧の2000安打到達に大きな注目が集まった。達成されれば生え抜き選手としては球団史上初の大快挙。3月18日にチームを表敬訪問した後藤高志オーナーによる訓示の中でも、「ぜひ今季中の達成を期待している」と直々に激励を受けた。西武球団全体をあげて快挙達成の瞬間を心待ちにしている。

 大記録へ向け、視界は至って良好だった。オープン戦の成績は全14試合中、1試合を除く13試合に出場し、39打数14安打、打率.359の好成績。昨季からの継続として、キャンプ時から徹底的に突き詰めている「ライナー性の低い、強い打球を打つ」も成果が出ており、「自分の状態をしっかりと把握した中で開幕を迎えられる」と万全だった。実際、五番・DHで出場した3月26日、オリックスとの開幕戦(メットライフ)で2安打1打点をマーク。「いい形で反応することができました」と手応えを口にしたが、翌日の同カードから下肢の張りで欠場。3月31日には登録を抹消された。

 2020年オフ、新たに3年契約を結び、あらためて「生涯ライオンズ」を表明した“Mr.ライオンズ”。「後輩が目標として間違えないような選手、『自分もライオンズで長いことやり切りたい』という目標になれるように頑張れればいい」と語っていた栗山。体調を万全にして、再び記録にも記憶にも球団史に名を刻む“レジェンド”として突き進んでもらいたい。

写真=BBM
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