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ヤクルト・川端慎吾 “天才打者”復活の一打も新型コロナ影響で……/生え抜きの輝き

 

4月30日のDeNA戦(横浜)で勝ち越しの適時打を放った川端


 燕一筋16年目の天才打者が、完全復活を目指している。川端慎吾は昨年1月に腰の手術を受け、春季キャンプは不参加。39試合の出場にとどまった。だが、今季は2年ぶりに春季キャンプ(宮崎・西都の二軍キャンプ)に参加し、開幕一軍スタートを切った。

 2年連続最下位からの巻き返しを図る重要なシーズン。川端自身も役割を理解している。昨年12月の契約更改の場で「代打とかそういうところからかもしれない。そこからはい上がっていけたら」と決意を明かしていた。

 チームには内川聖一が加入し、打線には厚みが増した。開幕には間に合わなかったが、メジャー通算24本塁打の内野手・オスナ、同77本の外野手・サンタナも今後チームに合流予定。それでも、2015年に首位打者と最多安打のタイトルを獲得し、優勝に導いたバットマンの存在は浮上に不可欠だ。

 高津臣吾監督も「自分のスイングができれば、相当な技術を持った打者なので期待しています。スタメンで出るにしろ、控えているにしろ、川端の名前があること自体が打線を活気づけるというか、そういう存在になる」と高く評価している。

 恒例となった1月の愛媛・松山での自主トレーニングでは、例年よりも1週間ほど長く練習。打撃フォームの見直しを行い、キャンプ中には二軍の大松尚逸畠山和洋両打撃コーチと話し合いを重ねながら、理想に近づけていった。

 そんな川端は3月30日のDeNA戦(横浜)の8回、“天才打者”復活の一打を見せる。3点差で迎えた8回二死一、二塁で、内川、塩見泰隆が連続適時打を放って同点に追いつくと、なおも二死二塁のチャンスで、川端に打席が回ってきた。初球、山崎康晃の投じた143キロの直球を鋭く弾き返し、右中間へ勝ち越しの適時二塁打とした。チームに今季初勝利をもたらし、お立ち台でもさわやかな笑顔を見せていた。しかし――。

 翌31日、西田明央がスクリーニングのPCR検査で新型コロナウイルス要請判定を受け、それに伴い内川ら6選手が登録を抹消された。翌4月1日には、濃厚接触者と判断されなかった山田哲人らは翌日に再合流となったが、内川、青木宣親に加え、川端が新たに濃厚接触者として登録を抹消された。球団は川端ら濃厚接触者を2週間の自宅隔離とするため、チームに戻れるのは最短で4月14日になる。復活の兆しを見せていただけに、このブランクは川端にとっても痛い。

 だがしかし、このまま終わるわけがない。背番号5が再び神宮で輝く瞬間を、ファンも、チームメートも待っているのだ。

写真=BBM


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