身長191センチ、体重92キロ。大きな体を目いっぱい使ったフォームから、150キロの剛速球と落差の大きなフォークを投げ込む。中継ぎの一角として高卒3年目・土居豪人が開幕一軍を果たした。
3月26日。
ソフトバンクとの開幕戦(PayPayドーム)では、いきなりプロ初登板も経験。1対6となった8回のマウンドに上がると
柳田悠岐、
デスパイネに四球を与え、
栗原陵矢に2点二塁打を浴びた。
「緊張していた。途中から四球を出しちゃいけないと縮こまって投げてしまいました。しっかり反省して次に生かしたいです」
1回1安打2失点とホロ苦デビューとなったが、プロ野球選手として確かな一歩を踏み出した。
チーム内では『土居魔神』とのニックネームを持つ。もちろん、日米で大活躍したストッパー・
佐々木主浩氏を意識して呼ばれているのだ。土居自身は「吉井(
吉井理人)投手コーチがずっと言っている感じだけで、ほかの人には、あんまり言われてないですよ」と照れるが、周囲の期待は大きい。
オープン戦は6試合に登板し、無失点。開幕前最後の登板となった3月20日の
DeNAとのオープン戦(横浜)では、昨年のセ首位打者・
佐野恵太から三振も奪った。
「見逃し三振をフォークで取れたけど、自分の中ではもう一個低く狙って投げていた。まだ甘いというか、高かったかな」と経験を積みながら、日々成長しているところだ。
2019年にドラフト8位で入団した21歳。注目される
藤原恭大、
山口航輝と同期となる。2人の存在について「刺激になるし、特別な存在」と明かす。若手が多いチームの中で、土居の存在にも注目だ。
写真=BBM