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広島・石原貴規捕手 今季から石原と言えば貴規。デビュー戦で好守に見せた存在感/開幕一軍の喜び

 


 2年目・石原貴規が熾烈な捕手争いを勝ち抜き、初の開幕一軍切符をつかみ取った。2月の春季キャンプでは持ち味の強肩を随所で発揮し、バットでも実戦10試合で打率.433をマーク。オープン戦でも5試合で一発を含む打率.375と好調をキープし、売り込みに成功した。

 プロデビュー戦では短い時間の中で攻守で存在感を示した。3月28日の中日戦(マツダ広島)で0対0の9回の守備から捕手で出場。新守護神のドラフト1位・栗林を好リードで3人斬りに導いた。緊迫した場面の中で、栗林の伝家の宝刀フォークを封印し、直球とカットボール主体の配球で、右腕をもり立てた。

 打撃では二死一、二塁のサヨナラ機で初打席を迎えた。祖父江大輔に2球で追い込まれたが、4球連続で外角低めの変化球に踏みとどまり、四球を選んだ。「スライダー系が良い投手というのは頭に入っていた。追い込まれてからは何とか後ろにつなごうと思って、それが良い形になったのでよかった」。勝利にこそつながらなかったが、冷静な判断で後ろの打者につないだ。

 正捕手の會澤をはじめ、坂倉、磯村と捕手4人体制で開幕を迎えた。まずは試合の終盤からの出番で、地道にアピールを続けていく。「守備はもうとにかくゼロ、最少失点に抑える。試合に出たことで、ちょっと楽になった部分もある。次に生かしていきたい」。昨季限りで、長年カープをけん引した石原慶幸が引退した。これからは石原と言えば貴規の時代。「小石」の相性で親しまれる若き石原が、今季はブレークの予感だ。

写真=BBM     
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