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ロッテ・小野郁の復調が1つのカギ/“春の誤算”喜怒哀楽

 

22日に一軍再登録されたロッテ小野郁


 開幕から先発陣が安定した投球を見せる一方、4月22日に再登録された小野郁が、10日に一時出場選手登録を抹消されるなど、ブルペン陣の苦戦が続いた。

 160キロに迫る直球は威力十分だが、剛速球を制球できずに苦しむ場面が目立った。4月9日の西武戦(ZOZOマリン)では3点リードの8回に登板したが、3四死球を与えて走者をためてから一発を浴びるなど5点を失い、チームは逆転負けを喫した。

 楽天から加入した昨季は自己最多40試合に登板し、防御率3.23。ブレークを果たし、今季はメジャー移籍した澤村拓一(現レッドソックス)の代役として大きな期待を寄せられていた。井口資仁監督も「ちょっと自滅気味になっていたので……。ストライクゾーンで勝負できる投手。最短で戻って来られるように準備してほしい」と二軍で一度リフレッシュさせ、22日に昇格させた。

 今季は開幕直後から先発陣が安定した投球を続ける一方、全体的にリリーフ陣が苦しんでいる。開幕5連敗を喫した際には、リードまた同点で守護神・益田直也、セットアッパーのハーマンが失点して黒星につながるシーンも続いた。

 4月14日の楽天戦(楽天生命)では2対1の9回一死一、三塁から益田が同点犠飛を許した。勝てそうな試合を勝ち切れない。今季は9回打ち切りという特別な条件の中で戦い、救援陣の登板数も自然と多くなる。

 それでも昨季2位と躍進したチームの特徴は、益田、ハーマン、唐川侑己、小野ら、ブルペンの厚み。小野も22日に一軍昇格され、23日のソフトバンク(ZOZOマリン)では1点リードの6回に2番手として登板し、被安打1、与四球1ながらも無失点。チーム浮上のために、井口監督は「信頼して送り出している。頑張ってもらわないといけない」と奮起を期待する。“春の誤算”はすぐに解消できるか。開幕5連敗から貯金生活に転じた勢いを保つには、救援陣の奮起が1つのカギとなりそうだ。

写真=BBM
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