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西武・愛斗 “ミート”にフォーカスし本格開花へ/“春の誤算”喜怒哀楽

 

花咲徳栄高からドラフト4位で入団して6年目。今季こそ一軍定着したい


 開幕戦の先発メンバーから栗山巧山川穂高外崎修汰が、さらにブランドン山野辺翔と一時、故障離脱者が続出した西武だが、緊急事態に呉念庭若林楽人らがその穴を埋めてあまりある活躍を見せている。愛斗もその中の一人だ。

 4月8日に一軍昇格すると、同日からここまで16試合連続で先発起用され、11試合で安打をマーク。9日のロッテ戦(ZOZOマリン)ではプロ初本塁打、さらには第2号も放つなど本格的な才能開花が期待される活躍を見せている。13日に木村文紀が腰痛のため抹消となったタイミングも重なり、6年目外野手はチームにとって救世主的存在となっている。

“遅咲き”との声も聞こえなくもないが、自身の中では「過去を振り返ってみても、自分は常に活躍できるまでに時間が掛かっているタイプ」と、すでに割り切り済み。むしろ、結果が出始めてからこそが本格勝負だと、新たなギアにシフトチェンジしているに違いない。

 自主トレ、キャンプでは「確実性」をテーマに取り組んだ。これまでは本塁打も狙っていたところを、初めて“ミート”にフォーカスし、鍛錬を積んだ。春季キャンプはB班スタートながら、その目の色の変化を松井稼頭央二軍監督は決して見逃さなかった。B班キャンプのキャプテンに指名すると、その期待にも応えるがごとく、二軍戦で打率.426、4本塁打とダントツの数字を残して、満を持して一軍昇格したのである。

 現状、形としてはケガ人続出が生んだ“うれしい誤算”と周囲の目には映るが、決してそうではないことを、ここからの活躍で自ら証明してみせる。

写真=BBM
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