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楽天・田中和基 打棒復活で巻き返す/本領発揮はこれからだ!

 

スイッチヒッターは再びレギュラーを狙う


 さすがの石井一久GM兼任監督も、我慢できなかったということか。4月10日、打撃不調が続いていた田中和基が出場選手登録を抹消された。今季は開幕一軍スタートとなったが、打席で結果を残せなかった。二軍落ちする前日の同9日までの時点で安打はわずかに1本。打率.042と不振にあえいでいた。

 ここ数年は左手首痛に悩まされたこともあったが、昨季は80試合に出場し、打率.240。2018年の新人王は故障も乗り越え、復活への道のりを歩んでいるかに見えた。

 昨季の序盤戦は浅村栄斗の影響もあり、右打席では左足を上げてタイミングを取ったこともあった。ただ終盤戦では、基本的には左足のかかとだけを上げるノーステップ打法に切り替えた。今季は、右打席では左足を低く上げてタイミングを取っていた。昨季の反省も踏まえての挑戦だったが、なかなか調子は上がらなかった。

 石井監督は10日に田中和の出場選手登録を抹消した理由について「守備はすごく頑張ってくれていたので、チームに貢献していないというのは必ずしもないが、彼のためにもファームで打席数を与えていくことが優先順位としては高いのかな」と説明した。二軍では5試合に出場し打率.353。4月28日に再び一軍に昇格、同日のオリックス戦(京セラドーム)では守備固めで出場した。

 指揮官の言うとおり、開幕から自慢の堅守と強肩で何度もチームを救ってきた。その俊足を含めて、チームに必要な選手であることは間違いない。攻守走、三拍子そろった期待の外野手の反撃は、ここからだ。

写真=BBM
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