この右腕がチームの浮沈を決めるといっても過言ではない。5月3日の
DeNA戦(バンテリンドーム)で梅津晃大が帰ってきた。5回2安打3四死球1失点(自責0)。攻めの投球を見せたが、打線の援護に恵まれず初黒星を喫した。
「今季初登板で力んでしまい四球など自分でランナーを出してしまったところを反省したい」。それでも最速152キロをマークするなど、ポテンシャルの高さを十分に見せる登板だった。
一歩ずつ階段を上ってきた。昨年8月2日の
ヤクルト戦(ナゴヤドーム)で10回を投げきり5安打無失点と圧倒的な投球を見せた。しかし、その代償に右肘に違和感を覚え、そのままシーズンを終えた。2月のキャンプでは二軍組として調整。はやる気持ちを抑え「焦らないように」と何度も自分に言い聞かせてきた。そしてウエスタン・リーグでは5試合に先発し1勝3敗ながら、防御率1.78。「ここまで長かった。すぐに戻れると思っていた」。しっかりと結果を残しチャンスをつかんだ。
背番号は球団に希望し、尊敬する
松坂大輔が背負っていた「18」へと変わった。「だいぶ慣れてきたというよりは、周りも見慣れてきているんじゃないかな。良い形でみなさんに披露できたら良いと思います」と梅津。
現在、チームは苦しむ打線を救うように投手陣が健闘。ローテ争いもハイレベルになっている。「ルーキーみたいな気持ちで結果を出さないといけない」。エース候補が脱「候補」を目指してここから勝ち星を重ねていく。
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