週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

日本ハム・宮西尚生 前人未到の記録まで残り「1」。北の鉄腕が再調整で復活期す/本領発揮はこれからだ

 

前人未到の400ホールドポイントまであと1つに迫っている


 北の鉄腕が、このまま終わるわけがない。宮西尚生は4月26日に出場選手登録を抹消された。明確な故障以外での「再調整」は、今までほぼなかった。だからこそ、1年目から昨季まで13年連続で50試合以上登板を継続してきたのだが、14年目の今季は9試合登板で1勝2敗5ホールド、防御率10.57と苦しいスタート。昨季は50試合で48回 1/3を投げて自責点11だったが、今季は7回 2/3で自責点9と、もがいている。

 試合の終盤、重圧のかかる場面で投げ続けられたベースには、走者を許しても決定打を許さない要所を締める力強さがあった。今季は失点した登板は3試合だが、いずれも3失点を喫して逆転ないし勝ち越されるなど、悪くてもリードを保って抑えきる安定感が影を潜めている。

 抑えた試合は今まで通りの安定感があった。ただ、2敗目を喫した4月20日ロッテ戦(ZOZOマリン)では左脚を気にするしぐさもあった。開幕前に「なんとか開幕してから10試合くらいまでにリズムをつくれるように結果、数字を残していけたら」と話していたが、万全の状態とならないジレンマと闘いながら、リズムに乗れないまま時間が過ぎた。

 栗山英樹監督は「ミヤらしくなってくれるのを待っているだけ」と再調整期間を与えた。一軍に同行しながら復調へのきっかけを探している。これまでも、そのときの体の状態に合わせてベストなフォームを探し、パフォーマンスにつなげてきた。前人未到の400ホールドポイントまで、あと1つに迫るレジェンドは、必ず不調の出口を見つけるはずだ。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング