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DeNA・宮崎敏郎 チームを再浮上へ導く打線の要/交流戦のキーマン

 

5月28日の楽天戦(楽天生命パーク)、初回の先制タイムリーをはじめ2安打2打点とチームの勝利に貢献


 これ以上の足踏みは許されない。開幕から最下位に沈むDeNAで、宮崎敏郎の表情も晴れることがなかった。5月28日の時点でキャプテン・佐野恵太とともに全51試合に出場し、打率.279、5本塁打、24打点。開幕6試合で4度の複数安打と好スタートを切ったが、打率3割の常連としてはやや寂しい数字だ。「どういう状況でも、選手としてできることを精いっぱいやる」と高い意識の持ち主。流れを変えるには、絶好のタイミングがやってきた。

 レギュラーに完全定着した2016年以降、ハイパフォーマンスを見せているのが交流戦。特に2018年は打率2位となる.406、6本塁打と打ちまくった。「セ・リーグも同じですけど、やっぱり球が速くて強い。簡単に甘い球は来ないですし、基本的には真っすぐに振り負けないように。1球で仕留められるような意識を持っています」。16年は.346、17年も.333。一昨年こそ.292にとどまったが、ここ3年はフル出場を続けている。チームも15年に3勝14敗1分けのどん底を経験し、17年は9勝9敗。8勝10敗だった18年を挟み、一昨年は10勝7敗1分けで5年ぶりの勝ち越しを決めている。

 昨季限りで石川雄洋やロペスが退団した。同級生の梶谷隆幸もFAで巨人へ移籍。32歳は1歳上の大和に次ぎ、チーム2番目の年長選手となった。調子の良し悪しに関わらず、個人練習として室内でマシン打撃を欠かさない努力家。現状を打開しようと懸命だ。2年ぶりに復活する交流戦。貫禄のスイングでベイスターズを再浮上へと導く。

写真=井沢雄一郎
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