開幕から調子の波は激しいが、交流戦で打撃浮上のきっかけをつかみたい
大田泰示が交流戦を勝ち抜くカギを握る。チームは5月17日に打撃不振の
中田翔の出場選手登録を抹消した。今季の
日本ハムは深刻な得点力不足に陥っているが、打開のために必要なのは大田の長打力と勝負強さ。26日現在で.218、3本塁打、17打点と苦しんではいるが、やってもらわなければチームの風向きは変わらない。
巨人から移籍した2017年以降の3年間では、交流戦で好成績を残している。17年は.315、2本塁打をマーク。特に札幌ドームで戦った巨人との3連戦では全てスタメン出場し、計10打数7安打2打点と打ちまくった。この年の交流戦でのアーチもすべて古巣から。注目された舞台で力を発揮し、新天地での飛躍に一気につなげた。
18年は.333、2本塁打で特筆すべきは13打点を挙げたことだ。19年は打率こそ.256と下げたが、3本塁打、12打点とポイントゲッターとして機能した。今季は開幕から調子の波が激しくなっているが、本来の姿は違う。2年ぶりに対戦するセ・リーグの投手陣を目にすれば、打撃浮上のきっかけをつかんでもおかしくはない。
チーム全体を見渡せば、
近藤健介が本塁打数も打点数も出塁も打線をけん引している。役割が集中してしまっていては、得点力の向上は難しい。中田不在で交流戦が始まることは確定している現状で、大田が本調子に戻れば混戦パ・リーグのしんがりから抜け出すこともできるはず。思い切りのいいフルスイングでシーズンの転機としたい。
写真=BBM