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楽天・浅村栄斗 「逆方向への意識」で好転/交流戦のキーマン

 

期待の一発も増えてきている


 5月18日の日本ハム戦(楽天生命パーク)。同点で迎えた8回二死走者なし。B.ロドリゲスが外角に投じたツーシームを、浅村栄斗は力強く振り切った。打球は雨を切り裂き、右翼席で弾んだ。

 価値ある決勝ソロは、待ちに待った本拠地での今季初アーチ。ヒーローインタビューでは「久しぶり過ぎて。最近、ずっとふがいない結果で終わっていた。勝ちに貢献できて良かった」と白い歯を見せて笑った。
 30日のDeNA戦までの54試合を終え打率は.307で、本塁打は4本のみ。昨季、32発で初めて本塁打王に輝いた長距離砲としては、やや寂しい結果となっていた。「今年は打てないんじゃないかというぐらい不安でした。(本拠地で)1本出て良かったです」と本音も漏らした。

 復調のきっかけになったのは、16日までの敵地でのオリックス3連戦。3試合で1安打に終わり、自らの代名詞でもある「逆方向への意識」の重要さを再確認した。日本ハム戦の試合前にはアーリーワークでロングティー打撃を行い、逆方向への意識を高めた。

 交流戦前では西武時代の2018年、18試合に出場して打率.300、5本塁打、19年は18試合で打率.318、3本塁打。対戦の少ないセ・リーグの投手でも、苦にすることなく結果を残してきた。今年も主砲にかかる期待は大きい。「1本でも多くファンの皆さんの前で打ちたい」と浅村。気合いを入れ直した昨季の本塁打王が、交流戦で大暴れする。

写真=BBM
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