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楽天・村林一輝 守備だけで満足はできない/守備職人のプライド

 

守備だけでなく攻撃面でも貢献してみせる


 4月24日の西武戦(楽天生命パーク)。1点リードで迎えた9回、守備固めで投入されたのが、村林一輝だった。堅守が自慢のプロ6年目。三塁の守備に就くと、見せ場はすぐにやってきた。先頭の守備で、源田壮亮の三遊間を抜けそうな強烈なライナーに飛びついて好捕。マウンド上で、松井が満面の笑みで称えるほどのファインプレーだった。松井は三者凡退に封じ、チームは逃げ切り勝ちを飾った。

 2019年にチームを指揮した平石監督、昨年の三木監督、そして石井新監督。どの監督も村林の守備を高く評価する。「ああいう選手がバックアップにいてくれることで、チームとしては後半が戦いやすい」と石井監督。コロナ禍で9回打ち切りとなる今季は、特に重宝がられている。

 真面目で研究熱心。守備の技術は、ソフトバンク今宮に弟子入りし磨き上げた。例年、オフは今宮の合同自主トレに参加。名手の動きを学び、成長につなげてきた。球際に強く、肩も強い。内野ならどこでもこなせる器用さもあるが、課題は打撃。バットで結果を残せず、一軍に定着できなかった。

 それでも、着実に成長はしている。昨年のファーム日本選手権では4安打でMVPを獲得。イースタン連覇に貢献した。今季は交流戦の開始前までに主に守備固めで30試合に出場。5月4日のソフトバンク戦(PayPayドーム)ではプロ初本塁打もマークしたが「守備で出る機会も多いですけど、全然満足はしていない。レギュラーを奪うためにやっている」。今年こそ、競走を勝ち抜く。

写真=BBM
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