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日本ハム・伊藤大海 「北海道で勝つことの意味の大きさを実感」道産子ルーキーがエースを目指す/地元愛を胸に

 

開幕から先発ローテーションを守り、ルーキーとは思えぬ堂々としたピッチングを見せる


 5月28日、札幌ドーム。「絶対にファイターズのエースになれるよう頑張ります。お願いします!」。伊藤大海が本拠地初のお立ち台で“所信表明”した。中日を相手に7回4安打1失点の好投で挙げた今季2勝目は、待望だった故郷でのプロ初勝利。「すいません、ちょっとうれしすぎてアレなんですけど………」と、感極まって言葉を詰まらせながらも冒頭のコメントを力強く言い切った。

 函館にほど近い北海道・鹿部町出身。日本ハムが道産子をドラフト1位指名するのは史上初めてのことだった。期待の重さを理解した上で臨むルーキーイヤーだが、常に地元を意識した言葉を発する。3月中旬に開幕5戦目、札幌ドームでの西武戦で先発デビューが決まった時もそうだった。北海道中の注目と期待を集めることについて聞かれ、「それは今回に限らずずっと背負っていくものなので。そこに対して何かというよりは、しっかり自分が野球に向かっていく姿勢であったり、取り組みで伝えていけるような選手になっていきたいなと思います」ときっぱり。

 開幕から勝ち星こそ恵まれていないが、デビューから23イニング連続奪三振というプロ野球新人タイ記録を樹立するなど実力の高さはすでに証明した。目指すのは「エース」の座。だからこそ、お立ち台でも言った。「北海道で勝つことの意味の大きさを改めて今、実感していて。これからどんどん勝ちを積み重ねていけるように頑張りたい」。チームを勝たせて、北海道のファンを喜ばせる。そんな宿命を受け止め、プロの荒波ももろともせず、突き進む。
写真=BBM
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