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日本ハム・高濱祐仁 チーム救った代打満塁本塁打!先発出場でも変わらぬ勝負強さを発揮する/ひと振りに懸ける

 

負傷の中田翔に代わって一塁スタメン出場が続いている


 苦しんでいたチームを高濱祐仁がひと振りで救った。6月5日巨人戦(東京ドーム)の7回だ。一死満塁の場面で代打で起用され、カウント1-1からの3球目を完璧にとらえた。「外野フライでいいくらいの気持ちで」と抜群のメンタルコントロールで代打満塁本塁打。「素直に、うれしいです」と、チームの連敗ストップに貢献する大仕事となった。

 どんな状況でも、思考は変わらない。「何も考えずにシンプルに自分がやるべきことをやろう」。巨人戦までは一塁手としてスタメン起用されることも多かったが、中田翔の一軍復帰に伴ってベンチスタートとなっていた。難しい立場ではあるが、自らに与えられた役割に対してできる準備を尽くして臨む。そんな心構えは代打打率.429(6月16日現在)に表れている。

 プロ5年目を戦い終えた2019年オフには、チームの戦力構想から外れて育成選手として再契約した過去もある。打撃のポテンシャルの高さは周囲が認めていたが、それを発揮できない期間が長かった。悔しさをバネに二軍戦で結果を残し、1年も経たずに支配下選手に復帰した経験は、真の実力発揮へ人間として一回り大きく成長するきっかけとなった。

 グランドスラムを放った巨人3連戦は4日の初戦で中前打を放ち、6日の3戦目も四球。代打として申し分のない働きだった。8日の阪神戦(札幌ドーム)で中田が故障離脱したことで、再び一塁スタメン出場が続いている。先発出場でも、代打でも、今の高濱なら変わらぬ勝負強さを発揮してくれるはずだ。

写真=BBM
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