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ソフトバンク・東浜巨 プレーできるありがたみを感じながら、みんなを元気に/夏男の季節

 

アクシデントを乗り越え戻ってきた東浜。このまま先発の柱となれるか!?


 沖縄生まれの右腕が、いまひとつ調子の上がらない王者を真夏の逆襲に導く。昨季から度重なるアクシデントに見舞われながら、東浜巨が復活への手応えをつかんでいる。6月23日のロッテ戦(ZOZOマリン)は7回途中1失点。右手指のけいれんのため緊急降板し、「最後は途中降板という形になって悔しいし、中継ぎ陣にも申し訳ない」と頭を下げたが、2017年には月間MVPを獲得した相性のいい7月に向けて、先発の軸として期待も大きい。

 昨季は3年ぶりの2ケタ勝利まであと1つ届かず9勝。ただ、安定した投球を続け、リーグ優勝にも大きく貢献した。そこからは苦難の連続。右肩不調で日本シリーズのメンバーから外れると、年末には新型コロナウイルスに感染した。調整は困難を極め、ようやく今季初の実戦となった4月の二軍戦では左足首に打球が直撃。「ぐちゃぐちゃとあったことも、なるべく考えないように過ごした」。黙々と復帰だけを目指した。

「自分も(コロナを)経験したからこそ、プレーできるありがたみを感じている。暗いニュースばかりだけど、少しでも元気づけられればいい」。ようやく報われたのは6月9日の広島戦(PayPayドーム)。7回4失点と満足はいかないが、一軍復帰後3試合目で今季初勝利を手にした。「野手の方に勝ちをつけてもらった。感謝しかない」と話した。

 まだまだ本調子とは言えないものの、千賀滉大も復帰を果たした。夏に強い東浜と両輪で先発ローテをけん引すれば、上昇ムードに突入することは間違いない。五輪ブレーク前、もうひと踏ん張りしてみせる。

写真=BBM
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