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DeNA・今永昇太 「貯筋」の重要性を実感。高い意識が夏場の強さに直結/夏男の季節

 

7月7日の広島戦(マツダ広島)では勝ち星はつかなかったものの、6回2失点と好投


 高い意識が支えになっている。左肩手術を乗り越え、復活へ歩み始めたプロ6年目。今永昇太にとって得意の季節が近づいてきた。

 自己最多の13勝を挙げた一昨年は8月に4戦3勝、防御率1.44と出色の成績。5勝にとどまった昨年も8月15日のヤクルト戦(横浜)を最後に戦線離脱したが、7月からの2カ月で4勝を記録した。9月で28歳。「もう若くはない」と言い、新人時代に球団トレーナーから教わった「貯筋」の重要性を実感している。

「質も量も落とさず、できるだけ練習を調整しないこと」と開幕からランニング、筋力トレーニングともに一定。水分補給にも気を配り「水だけをとらないように」と必ずマグネシウムなどのサプリメントを配合している。食事面では白米を玄米に切り替えてから長く、特に夏場は揚げ物を一切摂取しない徹底ぶり。

 生活のど真ん中に野球を置いてきた。先発投手の休養日にあたる登板2日後。その過ごし方も変えた。「ルーキーの頃は昼まで寝ていたんですけど……」と遅くても午前10時までには起床し、ストレッチや体のケアに充てる時間を確保。好結果は必然だった。

 今年は5月20日に一軍復帰し、4試合目だった6月13日の日本ハム戦(札幌ドーム)で初勝利。「一つずつ勝ちを積み重ねていきたい。野球をやめるまで、ずっと恩返しをしたい」と周囲の支えに感謝した。まだ100球前後が目安となりそうだが、30日の中日戦(神宮)でも2勝目(2敗)。勝ち星が何よりの良薬だ。心身ともに上昇一途の背番号21。輝ける舞台が待っている。

写真=宮原和也
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