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ヤクルト・中村悠平 “フルタの教え”を胸に/チームを支える扇の要

 

一時は二番に座るなど、打撃でも貢献する


 進化した姿で、プロ13年目のシーズンを戦っている。中村悠平は7月15日現在、チームの捕手ではトップの71試合に出場。高卒5年目の古賀優大がスタメン出場することもあるが、定位置である扇の要に誰よりも座っている。

 再び正捕手の座を奪う――。中村は並々ならぬ思いで、2021年に臨んでいる。昨季は、2度の故障があり29試合の出場にとどまった。「自らを変えて、なんとかチャレンジしようという気持ちもあった」と今季からは背番号を「2」に変更。さらに、沖縄・浦添キャンプでは、球団OBで元監督の古田敦也氏が臨時コーチとして訪れ、グラウンドだけでなく、宿舎でのミーティングも通して捕手としての心得、技術、配球など多くを教わった。

「とにかくあきらめるなと。本当に僕らが本気になってやらないと2年連続の最下位という結果も改善されないし、古田さんに教えてもらったことを結果で示して、少しでも順位を上げることが恩返しになってくる」

 結果を出すために、必死に汗を流した。開幕前には徹底的にスイングを繰り返し、基礎的な打撃力や振るスタミナを強化。前半戦終了時点で、チームの規定打席到達者では2位の打率.294を残すなど努力の成果が表れている。

 6月23日の広島戦(マツダ)では、史上512人目の通算1000試合出場を達成。「プロに入ったときは、こんなに試合に出られるとは思いもしていなかった。一試合一試合の積み重ねで、ここまで達成できた」と振り返った。中村は、今日も勝利のためにマスクをかぶる。

写真=BBM
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