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楽天・島内宏明 勝負強さ光る10年目/前半戦ベストゲーム

 

まさに今が全盛期だ


 前半戦最終戦となった7月14日のソフトバンク戦(PayPayドーム)。投打がしっかりかみ合って、チームは4年ぶりに前半戦を白星で締めた。先発した岸孝之は6回を2失点にまとめ、6月8日以来約1カ月ぶりの白星となる4勝目。そして、打のヒーローとなったのは島内宏明だ。初回、相手先発の東浜巨から先制適時打を放つと、3点リードで迎えた3回一死無走者では右翼席へ12号ソロ。今季3度目となる3安打猛打賞の活躍だった。

 10年目の今季、頼もしい四番打者へと成長した。4月下旬から四番を任されると、前半戦でリーグトップの66打点。2位のロッテマーティンには8点差をつけて独走する。石井一久GM兼監督も「本当に勝負強い。結果が出ていないときでも(相手)投手が嫌なアプローチをしてくれる」と絶賛する。

 前半戦終了時で打率は.252。ただ得点圏打率は.368と、指揮官が語るように勝負強さが光る。2019年ごろには「四番は無理打法」と語っていが、その意識も変わってきたようだ。「最初に打ったときよりも緊張せず、普通に入っていけている。もっともっと打ちたいです」と頼もしさが増してきた。

 10年ぶりに仙台で開催されたオールスターでは、初出場ながら3安打3打点の活躍でMVPを獲得した。「10年たっても震災は仙台でつきものだと思う。被害に遭った方々に、野球でちょっとでも忘れられる瞬間があればいい」。プロ10年目の好打者は、そのバットでまだまだ多くの歓声を沸き起こすつもりだ。

写真=BBM
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