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DeNA・今永昇太 前半戦をしめくくる10奪三振勝利/前半戦ベストゲーム

 

後半戦につながる白星を首位阪神から飾った。エース今永が先頭に立ち、最下位からの浮上を目指す


 巻き返しへ、これ以上ない形で前半戦を締めくくった。オールスターと東京五輪による中断前の最後の試合となった7月14日の阪神戦(甲子園)は、今永昇太の独壇場だった。7回をソロ本塁打の1点に抑え、左肩手術から復帰後8試合目で初となる2ケタ10奪三振をマーク。打っても適時打を含む2安打と気を吐き、首位相手のカード勝ち越しを決めた。

 白星先行となる3勝目に完全復活をにじませたエース左腕は「前半戦を勝って終わるか、負けて終わるかで後半戦のスタートの気持ちがチーム全体で変わってくる。(打撃でも)熱意みたいなものがチームに伝わっていけば」と語った。4回にはサンズ佐藤輝明梅野隆太郎を3者連続で空振り三振。アクセルを踏み続けたように、全力ダッシュでベンチへ引き揚げる姿に甲子園の大半を占めた阪神ファンまでもがどよめいた。

 借金13のセ・リーグ最下位でシーズンを折り返した三浦大輔監督は、5月以降は勝率5割を超えているチームに手応えを示しつつ「先発がしっかり5回以上ゲームを作れば、勝負できる試合が増えている。そこが大きな課題」とした。その上で、エースの投球内容を評価し「徐々に自分の投球ができている。後半戦もしっかりローテを守ってもらう」とキーマンに指名した。

 ギリギリまで日本代表の稲葉篤紀監督ら首脳陣が視察した東京五輪の代表には選ばれなかったが、好左腕の引っ張るチームが台風の目となる可能性は十分だ。
写真=松村真行
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