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広島・野村祐輔投手 先発オンリーで来た男も1勝が遠く……/再起を目指す

 


 新人王、最多勝、勝率第一位、ベストナイン。数々のタイトルを獲得し、長く広島の先発投手陣を引っ張ってきた野村祐輔が、苦しいシーズンを送っている。10年目の今季は、開幕ローテーション入りを果たし、7試合に先発。しかし0勝4敗、防御率6.12と振るわず、一軍と二軍を何度も往復。6月10日の出場選手登録抹消を最後に一軍から遠のき、ファームでの生活が続いている。

 先発としての役割をなかなか果たすことができなかった。登板7試合のうち、クオリティースタート(QS、6回以上、自責3以下)を達成したのはわずかに1試合。試合の中盤以降で失点を重ねてしまう場面が目立っている。5回途中8失点で降板した6月9日ソフトバンク戦(PayPayドーム)の登板後に佐々岡監督は「球数が100球近くなって、打順も3巡目。そこの壁がなかなか破れない」と頭を抱えていた。

 プロ入り直後から先発マウンドを守り続けてきた。デビューから連続して先発登板を続け、4月4日のDeNA戦(横浜)ではミンチー(広島、ロッテ)の持つ187試合のプロ野球記録に並び、同11日の巨人戦(マツダ広島)では新記録を樹立した。その後も先発を続け、現時点で記録を「192」まで伸ばしている。

 昨年10月には「右鎖骨下静脈血栓症除去術」を受けたが、故障を乗り越え復活を果たした。これまで9年間で77勝を積み上げてきたが、78勝目が遠い。チームの巻き返しへ、野村の復活は必要不可欠だ。0勝のまま、シーズンを終えるわけにはいかない。

写真=BBM
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