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ヤクルト・近藤弘樹 優勝に欠かせないピース/再起を目指す

 

万全なら、近藤は圧倒的な投球を見せてくれるだろう


 何度でも輝いてみせる。昨季限りで楽天を戦力外となり、今季から加入した最速153キロ右腕、近藤弘樹は前半戦途中までチームの躍進を支えた。育成での入団だったが、春季キャンプから一軍に帯同すると、3月に支配下契約。「ここがスタートなので、また気を引き締めないといけない。一軍の戦力になれるように、1年間戦い抜けるようにどんな場面でもしっかり腕を振って投げていくだけ」と決意を口にしていた。

 リリーフとして開幕一軍入りを果たすと、「自分の持ち味」と口にする切れのあるシュートを武器に、安定感のある投球を披露。シーズン途中からはセットアッパー、クローザーにつなぐ「7回の男」を任されるなど、どん底から見事にはい上がった。

 だが、いきなりアクシデントに襲われた。5月26日の日本ハム戦(神宮)で8回にマウンドに上がったが、渡邉諒に投じた1球目が高めに大きく外れると異変を訴えて緊急降板。上半身のコンディション不良で、現在は二軍で調整を続けており、キャッチボールは再開している。

 前半戦をセ・リーグ3位で終え、チーム防御率3.81は同4位。高津臣吾監督も「先発投手が踏ん張ってみたり、リリーフが頑張ってみたり、投手力は昨年より多少良くなっている」と投手陣の成長を実感。後半戦は先発投手の奮起も期待されるが、「救援投手がすごく大事になってくるのが近年の野球だと思う」と指揮官。救援陣の奮闘もリーグ制覇には欠かせないだけに、22試合で防御率0.96と安定感抜群の成績を残す近藤の早期復帰が、望まれる。

写真=BBM
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