週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

日本ハム・淺間大基 チームの苦境を打破する大ブレークを!/後半戦のキーマン

 

攻守走に高いポテンシャルの持ち主。今季は一番で高打率をマークしている


 チームの閉塞感を打ち破ってほしい。大ブレークの足がかりをつかんでいる淺間大基は、そんな大仕事をやってのけるポテンシャルがある。プロ入り後は次々と故障に見舞われて一軍定着ができなかったが、今季は違う。ターニングポイントは6月8日の交流戦阪神戦(札幌ドーム)ではなかっただろうか。“ほぼフル出場”した試合で4安打の固め打ちをして、自身の立ち位置も固めた。

 その試合は一番・中堅でルーキーの五十幡亮汰がスタメン出場していたが、1回表の守備で故障してしまった。その裏の打席に立てず、淺間が試合開始直後に代打として緊急出場。そして、いきなり右前打を放った。その後は水を得た魚のように、ヒットパレードで存在感を発揮した。試合後は「打ち続けるしかない。今日みたいにコンスタントに安打や長打を」と力を込めて言った。

 この試合をきっかけにして「一番・中堅」が定位置となった。これまでは自らが故障してチャンスを棒に振ってきた。実力主義の世界で辛酸をなめることも多かったが、降って湧いた好機を逃さなかったから、新たな未来を切り開けている。

 栗山英樹監督は淺間について「もともと持っている能力があったが、(プロ入り後は)ケガで全然力を発揮できていない」と評してきた。打つことはもちろん、走力も抜群で、守備も強肩で足を生かして守備範囲も広い。今季でプロ7年目を迎えた、遅れてきたブレーク候補が一番打者として、中堅手として、グラウンドを走り回れば、チームの苦境を打破する突破口をつくれるはずだ。
写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング