新リードオフマンとして定着しつつある野間峻祥が、後半戦巻き返しのカギを握る。前半戦終盤から「一番・中堅」でスタメン出場のチャンスをつかみ、4試合連続安打を記録。エキシビションマッチでは9試合に出場し、26打数13安打、打率.500。後半戦も一番打者として“開幕スタメン”に名を連ねた。
上々の滑り出しを見せた。後半戦初陣の8月13日
阪神戦(京セラドーム)では、5回先頭でチームの天敵・
西勇輝のチェンジアップを右翼席まで運ぶ2号ソロを放つと、7回には三塁内野安打、9回には一死一、三塁からダメ押しの右前適時打を放ち、盗塁もマークした。2019年5月28日
ヤクルト戦(神宮)以来、約2年ぶりの猛打賞を記録。好スタートをみせ、チームの5連勝に貢献した。
今季は若手の台頭や、故障などの影響もあり、開幕一軍は逃した。チームが新型コロナ禍に巻き込まれたタイミングで、「特例2021」の代替選手の一人として、5月中旬に一軍に昇格。途中出場から徐々に結果を残し続け、かつての“定位置”だった先発に再び返り咲いた。
エキシビション期間中には、新兵器「バレルバット」を導入した。グリップと芯の間がバレル(たる)型に膨れ上がった練習用のバットだ。プロ野球では
オリックスの
吉田正尚や
西武の
外崎修汰が取り入れていたもので、「力の出しどころも分かるし、続けてみたい」と意欲的に取り組む。
8月19日の
中日戦(ナゴヤドーム)から24日の
巨人戦(東京ドーム)にかけては4戦連続マルチ安打を記録。チームは依然として下位での争いを繰り広げているが、野間が新たな特攻隊長として奮闘を続け、苦しむチームを上位へ押し上げていく。
写真=BBM