開幕直後の投球は何だったのだろうか。絶対的守護神として益田直也はプロ10年目も9回のマウンドに上がっている。
開幕カードの3月27、28日の
ソフトバンク戦(PayPayドーム)では、2試合連続でサヨナラ負けを喫する予想外のスタート。それでも徐々にいつもと同じ姿を取り戻すと、五輪ブレークが終わり、後半戦が始まれば、さらなるフル回転を見せている。
150キロの剛速球に、シンカーとスライダーを織り交ぜて相手打者をねじ伏せる。今季は9回で打ち切りとなっていることから、リードしているだけではなく、同点の場面でもマウンドに上がる。
「やっぱり10回がないので、難しい部分はあります。相手もどんどん選手を出してくるし、同点で終わっていれば、いつもなら次の攻撃があるけど、そういうのもないので……」
例年とは異なる難しさを口にすることもあったが、やはり、頼りになるクローザーなのだ。昨季は史上5人目となる100セーブ&100ホールドを達成。今季は
楽天・
松井裕樹とセーブ数のリーグトップを争っている。2年目の2013年に獲得した最多セーブのタイトルも視界に入る。益田がこだわっているのは登板数だ。
「投げた試合を抑えないと一軍で使ってもらえない。それがホールドやセーブにつながっていけばいい」
これまでも、昨季まで13年連続で50試合以上に登板している
日本ハム・
宮西尚生を目標としていることを何度も明かしている。セーブ、ホールドを増やすためには、チームのために数多くマウンドに上がることが一番大事だと思っているからだ。
写真=BBM