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ブルペンの柱へ ロッテ・横山陸人/ドラフト下位入団選手の今

 


 右サイドスローから投げ込む直球の威力は十分にある。2020年にドラフト4位で専大松戸高から入団した横山陸人は入団2年目の今季、一、二軍を行ったり来たりしながらも、着実にステップアップしてる。

 5月26日の阪神戦では、高校時代にマウンドに立つことができなかった甲子園でプロ初登板を飾った。

「いい経験になりました。勝ちパターンで投げさせてもらえる投手を目指します」

 二番手として6回に出番がやってくると150キロに迫る直球で押し、1回無失点と上々のデビュー。初々しい言葉と幼さが残る表情から想像できないたくましさも感じられる。

 7月上旬に出場選手登録から抹消されたが、9月3日に再び一軍昇格を果たしている。プロ入りからここまでの道のりは順調といえる。佐々木朗希と同い年の同期入団で、ルーキーイヤーだった昨春の石垣島キャンプでは同部屋で同じメニューこなして切磋琢磨してきた。

「1年目の最初のころは、打者と対戦して(自分の一軍昇格は)4、5年目になってしまうと感じた」

 そんな思いを抱えながらも、地道なトレーニングで体は大きくなった。プロ1年間で体重は9キロも増え、球速も150キロを超えた。メンタル的にもこの春に転機があった。4月9日、出場選手登録に空きが出たことで、期間限定ながら一軍合流。登板機会はなかったが、守護神・益田ら勝ちパターンの投手がどのように準備しているかを目の当たりにして学んだ。

 この貴重な経験が、横山に「一軍で投げたい」との思いを強くさせた。近未来の設計図だ。佐々木朗が先発の柱なら、横山はブルペンの柱となる。

写真=BBM
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