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西武・川越誠司 持ち前の長打力で群雄割拠の外野を勝ち抜く/ラストスパートに懸ける

 

フルスイングが身上の打撃をアピールする川越


 開幕して間もなく、ともに二軍スタートだった同期の呉念庭愛斗が次々と一軍に昇格し、レギュラーポジションをつかみ始めていた中、川越誠司も負けじとファームで猛アピールし、4月30日に一軍登録。結果を残せずに5月12日に抹消されたが、特例2021で5月28日に再び昇格を果たすと、代打という限られた打席の中で打率.333、2本塁打と存在感を示した。しかし、6月23日に胃腸炎のためベンチを外れると、そのまま24日に登録抹消。残念ながらつかみかけていた一軍定着のチャンスを逃す形となった。

 ところが、五輪による中断期間を機に状況は一転する。ブレーク明けの後半戦スタートから一軍メンバーに入ると、8月24日には5月末以来、今季3度目の先発出場を果たし、2安打と期待に応えてみせた。その日から4試合連続安打、9月1日、3日には2試合連続本塁打を放つなど、持ち前の長打力も存分に発揮している。選球眼もよく、出塁率も.330と上々だ。

 打撃だけではない。プロ3年目の2018年まで投手だったこともあり、肩の強さは折り紙付き。盗塁こそ少ないが、足も速く、走塁や守備範囲の広さでその特長が生かされている。そうした貢献度の高さから首脳陣の信頼を勝ち取り、9月はここまで21試合中、20試合でスタメン起用されている(数字は全て9月28日終了時点)。

 レギュラーの栗山巧を筆頭に岸潤一郎、愛斗、金子侑司高木渉鈴木将平、そして負傷離脱中の若林楽人と、外野は群雄割拠。いまつかみかけている定位置を死守するべく、残りのシーズンにすべての力を注ぎ込む。

写真=BBM
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