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広島・林晃汰内野手 8打数連続安打で実力証明。最後までスタメンを/ラストスパートに懸ける

 


 スタメンから落ちそうで、落ちない。高卒3年目にして定着しつつあるレギュラーを手放すものかと、必死にプレーを続けている。攻守走すべてにおいてまだまだ粗削りな部分は目立つ中で、貫禄を感じさせる場面も、ジワリジワリと増えてきた。

 願ってもない形で訪れたチャンスを、ものにした。新型コロナウイルスの感染者が続出した5月中旬に、特例2021の代替選手として一軍に昇格。試合に出場するごとに結果を残し、三塁手のポジションをつかみとった。チームの主砲、鈴木誠の高卒3年目の5本塁打を抜き去り、9月21日現在で打率.303、6本塁打、31打点の成績を残している。

 経験を積み重ね、引き出しを増やしたことで、不振を乗り越える術を身につけた。8月中旬から「(ボールに)手が出なくなったりして、おかしいなと思ってた」と凡退が続いた。そこで、これまでの経験を振り返り、「一軍でも二軍でも、調子が悪い時は絶対あった。そういう時に何をしたのかなというのを考えました」と頭の中を整理した。「バットのヘッドを走らせる意識」という好調時の感覚を思い出したという。9月に入り再び上昇気流に乗り出した。

 プロ野球記録にあと1試合と迫った6戦連発の偉業を成し遂げた鈴木誠の陰に隠れながらも、球団歴代2位タイとなる連続打数安打記録「8」を打ち立てた。9月7日の中日戦(マツダ広島)の第3打席から1敬遠を挟み、連続安打で出塁を続けた。ポテンシャルの高さを示した今季、最後まで先発に名を連ね、走り切る。

写真=BBM 
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