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日本ハム・清宮幸太郎 下1ケタ「1」の伝統番号に「21」を昇華させる/伝統を背負って

 

今季は一軍出場ゼロも、二軍で鍛錬を積みイースタン本塁打王に輝いた


 本拠地を北海道に移転したあとの日本ハムにとって、下1ケタが「1」の番号の多くがチームの顔となった伝統のあるナンバーだ。「11」はダルビッシュ有大谷翔平。ともに現在はメジャー・リーグで活躍する大スターで、大谷退団後の2018年以降は空き番。絶対的エースに唯一無二の投打二刀流と続いた系譜を次ぐ新たな逸材が現れるのを待っている状況だ。

「1」はSHINJOを皮切りに、森本稀哲陽岱鋼とチームをけん引した外野手のスター選手が背負い、17年からは一転、今季限りで現役引退することが決まった斎藤佑樹が受け継いだ。「41」は06年から14年まで背負った稲葉篤紀の代名詞。侍ジャパン監督として今夏の東京五輪で金メダル獲得を果たした指揮官も下1ケタ「1」だった。

 その系譜に新たな潮流を期待されたのが「21」の清宮幸太郎だ。17年オフの入団会見で、大渕スカウト部長は武田久ら看板投手が背負ってきた21番に決まった理由を説明している。「まだ色の付いていない、野手での背番号21を選定した。1、11、41とファイターズの下1ケタ1の意味ある番号に新たな数字を追加してほしい」という思いで託していた。

 清宮は4年目の今季、イースタン・リーグで本塁打王を獲得したが、一軍昇格はなく、もがきながら大打者への道を模索する現状だ。過去3年で一軍では通算21本塁打。物足りなさを感じるのは周囲の期待の大きさの表れだ。近い将来、過去の下1ケタ「1」を背負った大先輩たち同様にチームをけん引する活躍をして21番を伝統番号へ昇華させてほしい。

写真=BBM
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