俊足、強肩、そして一発を秘めた意外性ある打撃。どれをとっても、岡大海はチーム屈指の力を誇る。
シーズン終盤になって、スタメン出場の機会が増えている。試合終盤には、外野から一塁守備に回ることも多く、ベンチスタートとなった日には、代走として起用される。
10月6日の
西武戦(ZOZOマリン)では守備でスーパープレーを見せた。1点リードの3回二死二塁で左中間を完全に抜けたと思った
中村剛也の打球をダイビングキャッチ。センターから落下地点まで走るスピード、そして捕球するタイミング、すべてが完璧だった。
同10日の
日本ハム戦(札幌ドーム)では、起死回生の一発を放った。9回二死一塁で相手の守護神・
杉浦稔大から同点2ランを左翼席へ運んだ。
オリックスとの優勝争いが佳境に入った中で、チームは3連敗中だった。ナインがプレッシャーを感じながら戦う中で、「充実した日々が送れている。チームにとっても自分にとっても成長できるチャンスだと思っている」と頼もしかった。
2018年途中まで所属した日本ハムの本拠地・札幌ドームでの躍動。普通ならば、敗色濃厚の中で土俵際まで追い込まれるところだが、いろんな役割を担いながら、シーズンを戦ってきた男は違った。
実は4月21日の同戦(ZOZOマリン)でも杉浦から逆転サヨナラ弾をマークしている。
「いいイメージがあったし、逆に向こうはその逆のイメージ持っているのかなと。自分が有利と思いながら打席に立てた」
優勝経験がないメンバーが多い中で、岡は日本ハム時代の16年にリーグ優勝、日本一も経験している。
写真=BBM