激しい競争の中、さまざまな場面で起用されている。廣岡大志は、
田口麗斗との開幕直前の電撃トレードで
ヤクルトから加入した。新天地では一軍と二軍を行き来し、まだ確固たる役割をつかむことはできていない。
7月1日の
広島戦(東京ドーム)では4回に代打で逆転適時打を放ち、ヒーローに。左翼でフライを落球するミスもあり、お立ち台では「そのあとの守備がちょっと……。(外野が)慣れないとか言っていられない。どこでも守れるようになりたい」と新たな目標を口にしていた。
高卒から約5年間在籍したヤクルトでは遊撃、三塁、二塁が中心だったが、巨人移籍後は投手、捕手と中堅以外の全ポジションに就いた。代走で起用されることもあり、
中日の
大野雄大や、DeNAの今永昇太から2本塁打ずつを放つなど“左のエースキラー”として先発、代打で出番を与えられることも少なくない。
パワフルな打撃、強肩。高い潜在能力を買われ、
原辰徳監督から「将来性豊かで、必ず中心選手になってくる」と期待を寄せられる逸材だ。10月21日時点で76試合で打率.180、4本塁打の数字は、古巣でも中軸候補とされた男にとって、その本領を発揮できていないことを意味している。求められている水準は、もっと高いところにある。
「激しい争いだと思うので、結果を出さないと残れない世界。何とか食らいついて結果を出していければ」と覚悟は十分。生き残るためには、どんな役割でも結果を残し続けるしかない。
写真=BBM