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広島・玉村昇悟投手 4勝に終わるも終盤戦はQS率に成長の跡/飛躍のシーズン

 


 高卒2年目、充実のシーズンを終えた。広島の先発左腕の中では今季最多の17試合に登板。シーズン中盤以降に先発ローテの一角として定着し、4勝7敗、防御率3.83。投球回は、球団の高卒2年目では前田健太(現ツインズ)以来となる100イニングに到達するなど、非凡な能力を発揮した1年となった。

 自身の今季最終戦となった10月17日阪神戦(甲子園)で6回まで無失点と力投、7回途中2失点で4勝目を手にした。逆転CSを狙える位置にいた大事な一戦で、プレッシャーをはねのけて、チームを勝利に導いた。左腕は「どうしても負けられない試合だった。こういう緊張する試合で投げられたのは良かったし、何とか低めに集めることができた」と頼もしい言葉で振り返った。

 一軍デビューを飾ったシーズン序盤は5回で降板する試合が多かった。ただ、投げる度に成長を重ね、結果的にQS(クオリティースタート=先発6回以上、自責点3以下)は11試合達成するなど、ゲームメークをしっかりと果たした。ただ、玉村は「そこは成長できたというか、(7回を)託されるようになってうれしい気持ちと、まだそこに応えられていない悔しさがある」と満足することはない。

 佐々岡監督は今季最終登板で7回途中で降板した玉村について「先発ローテを守ってきた中で、この(7回の)壁は次のステップとしての課題ということにしてほしい」とさらなる成長に期待を寄せた。将来的な左腕のエースとなるべく、多くの経験を積んだシーズンとなった。

写真=BBM
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