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“まさか”の一撃で オリックス・若月健矢/下位打線で光った

 


 パンチ力ある打撃で、脅威の下位打線を組んだ。若月健矢は今季68試合に出場。打率.214ながら、自己最多の5本塁打、16打点を記録した。

 中嶋聡監督からは期待を込めて「お前は2割2分のバッターだからな」と声を掛けられ、思い切り奮起した。10月9日のソフトバンク戦(PayPayドーム)では自身初のランニングホームランを記録した。欲しい場面での一打で悲願の優勝に大きく貢献した。

 新人年だった2014年に、オリックスは壮絶な首位争いを繰り広げた。ただ、若月は18歳。高卒1年目の捕手は「あのときの僕は何も分かってなかった。僕が入団する前は、なんとなくですけど、低迷していたと聞いていた。そこで入団。すごく強いチームで、ビックリした。4月から、ずっと勝ちっぱなし。そんなチームに入団したんだなと思っていました」。

 惜しくも僅差でソフトバンクに敗れてリーグ順位は2位に。その後、チームは6年連続Bクラスと低迷。今季、1996年以来、25年ぶりのチャンピオンフラッグをつかんだ。

 秋を迎えると消化試合になっていたシーズンもあり、モチベーションの維持が難しかった。今季は消化試合がなく、143試合をフルパワーで戦った。

「やっぱり、楽しいっす。そういう優勝の経験だったり、CSだったり。日本一を目指すだけです」

 中嶋監督には相変わらず、打撃指導も受ける。「もう毎日が本当に勉強になる」と力を込める。ポストシーズンも“まさか”の一撃で、必死に勝ち切る。

写真=BBM
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