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巨人・中島宏之内野手 「試合に出たいという気持ちだけ」。ここぞの場面で輝くいぶし銀/下位打線で光った

 

得点圏打率.385の勝負強さを誇った巨人中島宏之


 限られた場面で仕事をする集中力は、経験の賜物か。巨人に移籍加入して3年目の中島宏之は、引退を表明した亀井善行と並ぶチーム最年長の39歳ではあるものの、貴重な働きを見せ続けている。

 開幕前、残り150本に迫っていた通算2000安打へ「あまりそういうの気にしてやっていない。試合に出たいという気持ちだけ。終わったときに減っているか楽しみにしてます」と語っていたベテラン。今季も49安打を上乗せし、通算1899安打としたが、安打数以上に価値ある活躍を続けた。

 今季は4月に新型コロナウイルス感染で出遅れたものの、81試合に出場し、41試合に先発。そのうち六番での24試合が最多だった。日替わりだった下位打線を支え、打率.271、6本塁打、27打点。昨季より117打席少なかったにも関わらず、打点は昨年の29に迫る勢いだった。特筆すべきは得点圏打率.385。ここぞの場面で起用され、勝負強さを見せた。

 8月18日のヤクルト戦(松山)では、1点を追う7回に逆転の2点中前打を放ち、決勝点を刻んだ。3打数2安打2打点で勝利の立役者となり、「ヒーローになる場面で回ってきたな、と。もっと前で『バチン』と打てたら、きれいな打球で飛んでいたんちゃうかなと思うけど、詰まってあそこに飛ぶのが自分の打ち方かも」と満足そうに振り返った。

 チームが下克上での日本一を狙うポストシーズンでも、ここぞの場面でいぶし銀の輝きを見せる。

写真=BBM
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