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ヤクルト・サンタナ 七番に座る恐怖のスラッガー/下位打線で光った

 


“恐怖の七番打者”が6年ぶり8度目のリーグ制覇に大きく貢献した。来日1年目のドミンゴ・サンタナは116試合に出場し、打率.290、19本塁打、62打点。シーズン終盤は五番に座ることもあったが、主に七番で結果を残した。

 2年連続最下位からの巻き返しへ、得点力アップが課題の一つだった。昨季のチーム打率.242はリーグワーストで、得点も同5位の468。若き四番打者・村上宗隆のあとを打つ打者が固定できず、打線のつながりを欠いていた。

 そこで期待されたのは、助っ人野手の力だ。メジャー通算77本塁打のサンタナは、主に五番打者を担った同24発のホセ・オスナとともにシーズンを通して活躍。高津臣吾監督は「昨年とは打線の形が違う。下位でチャンスを作ったり、クリーンアップでチャンスをつくって後ろでかえしたり、いろいろな点の取り方ができている」と手応えを口にし、サンタナについて「走者を置いたところで打点を稼いでくれる。七番に置いている意味がある」と高く評価した。

 10月16日の中日戦(神宮)では「七番・右翼」で先発出場。5回に3試合連続となる18号ソロを右越えに放った。前日15日の巨人戦(神宮)では1試合2本塁打も記録。優勝へのマジックナンバーが点灯し、緊張感と重圧がかかる終盤戦で大きな働きを見せていた。

「最初からチームもすごいと感じていたし、ファンも素晴らしくて最高」とヤクルト愛も口にするサンタナ。20年ぶりの日本一へ、ポストシーズンでも最大限に力を発揮する。

写真=BBM
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