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中日・又吉克樹 ピンチでも冷静なサイドスロー/陰のチームMVP

 


 もしもこの男がいなかったら。借金16で5位に沈んだチームがどうなっていたか考えるのも恐ろしい。キャリア2番目の66試合に登板、3勝2敗、8セーブ33ホールド、防御率1.28。最終戦の登板となった10月26日の阪神戦(甲子園)で通算400試合登板を達成。「うれしいですね」と胸を張った。

 ライデル・マルティネスが五輪予選出場のため不在だった期間に抑えをこなすなど、どんな場面でも動じずに投げきった。5月26日のソフトバンク戦(バンテリン)。1点リードの9回にマウンドに上がると、3者凡退でセーブをマークした。

 相手の先発は東浜巨。沖縄出身の又吉にとっては同学年のスターだ。高校時代110キロ台が最速だった右腕にとっては雲の上の人。高3の夏、2回戦で敗れた又吉は東浜を見るため沖縄尚学高が登場した決勝戦を北谷球場の観客席から見ている。

「ずっと僕の中のスターだった。県内の誰もが知っている存在だし、こういう投手がプロに行くと思っていた」。あれから13年。同じ舞台で投げられる喜びをかみしめた特別な夜だった。

 今年7月に独立リーグ出身者では3人目となるFA権を取得。四国IL香川で素質が開花した又吉にとって、独立リーグの価値向上はモチベーションの一つ。「彼らの可能性を広げたい」と語っており、独立リーグ出身者初の宣言行使に意欲を持っている。

 人的補償の発生するBランクだが、宣言すれば手を上げる球団が出てくるのは必至。球団からは宣言残留も認められており、今後の動向から目が離せない。

写真=BBM

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