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巨人・亀井善行外野手 「巨人の守り神」は指導者の道へ/陰のチームMVP

 

今季限りで現役を引退した巨人亀井善行


 今シーズンの巨人はベテラン・亀井善行の劇的な一発で幕を開けた。

 3月26日、DeNAとの開幕戦(東京ドーム)。亀井は9回に代打で登場し、三嶋一輝から右翼席中段へサヨナラのソロアーチを運んだ。お立ち台で「準備だけは怠らずやっていました。まだ始まったばかりですけど、今年一番の当たりでした」と笑った。開幕戦のサヨナラ弾は球団初、代打ではプロ野球史上初の快挙だった。

 中島宏之と並びチーム最年長となった39歳は、それ以降もチームを支えた。代打だけでなく、38試合に先発し、25試合はクリーンアップを任された。試合前の入念な準備は後輩たちのお手本となり、その人柄でも、チームに好影響を与える存在だった。

 しかし、リーグ3連覇の可能性が消滅した10月下旬に今季限りでの現役引退を発表。昨年に痛めた左内転筋、左股関節の状態が改善しないことが決断の理由となったと言い、引退会見では「自分の中では5月に引退は決めていた。(プロ生活で)『よく何度もはい上がった』と自分を褒めてあげたい」と話した。

 若き日の亀井の才能を見抜き、絶大な信頼を寄せていた原辰徳監督は「巨人の守り神という存在でした。(今年の)戦いはまだ残っている。『困った時の亀ちゃん頼み』はまだ卒業しない」と、阪神とのCSファーストステージ、ヤクルトとのファイナルステージでも先発起用した。巨人一筋17年のベテランは最後の最後まで戦力であり続け、惜しまれながらユニフォームを脱いだ。

 チームの全日程終了後には一軍の外野守備走塁コーチへの就任が発表され、11月16日からの秋季練習でさっそく新たな仕事をスタート。多くの経験から得た知識、技術を、後輩たちに伝授していく。

写真=BBM
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