今季141試合目。10月27日の
楽天戦(楽天生命パーク)の8回に、佐々木千隼が代打・
小深田大翔に決勝打を浴びて接戦を落とし、16年ぶりのリーグ優勝は消えた。
それでも、最後まで
オリックスとデッドヒートを繰り広げることができたのは、ブルペン陣を支えたリリーフ陣の奮闘は大きい。その中でも、勝ちパターンの8回を任された佐々木千の飛躍は大きかった。
今季54試合に登板し、8勝1敗、防御率1.26。今季初黒星がまさか、優勝を逃す試合となってしまったが、それまでは救援登板だけで8勝をマークし、何度もチームのピンチを救ってきた。
試合後の
井口資仁監督も「勝ちパターンとして今年1年間しっかりやってくれた。(打たれたのが)たまたまこういうときなだけ」とかばい、号泣する5年目右腕を責める者は誰もいなかった。
2016年のドラフト会議では、外れ1位として史上最多となる5球団競合の末に入団。新人年の17年から4勝をマークしたが、翌18年には右ヒジ手術を受けるなど、ここまで決して順調だったとは言えなかった。
今季は途中からセットアッパーに定着し、欠かせない戦力となった。スリークオーターからの直球は威力があり、スライダー、シンカーとベース板を広く使う投球ができる。今季年俸は1570万円(推定)と言われている。守護神・
益田直也へつなぐ役割を果たし、チームへの貢献度は、トップクラスであることは間違いない。倍増以上となる大幅昇給も、十分に期待できそうだ。
写真=BBM