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オリックス・杉本裕太郎 最後も“昇天ポーズ”で!/どうなる!? 契約更改

 


 愛称“ラオウ”こと杉本裕太郎が大幅昇給の予感だ。今季年俸が推定1400万円の男が、一気に給料アップを勝ち取る雰囲気。今季は自身初の開幕一軍&開幕スタメンを勝ち取り、堂々と四番を張って32本塁打を放ち、タイトルを獲得。30歳での覚醒は「全部、中嶋(中嶋聡)監督のおかげ。あのままの自分だったら……。そもそも一軍の試合に出れていない。チャンスをくれた人。その恩は絶対に返さないと」。東京ドーム看板直撃弾、月間MVP、交流戦優勝、自身初の球宴出場──。プロ野球人生が一気に花開いた。

 レジェンドOBの言葉も覚醒を後押しした。入団直後の2016年1月。神戸で自主トレ中だったイチロー氏から「カウントが追い込まれたら冷静に」と金言を授かった。

「今年、急に思い出した。それまでは全球強振。考え方が変わった」

 バットも軽量の楽天浅村栄斗モデルを取り入れるなど、課題の確実性が増した。球団の打率3割&30本塁打は、1989年の門田博光以来32年ぶりで、生え抜き初の快挙だ。

「中嶋監督の『一緒に行くぞ!』から始まった、僕の一軍生活。中嶋さんに絶対、言いたかったことがあるんです。胴上げのときに『監督、一緒に行きましょう!』」

 25年ぶり悲願のリーグ優勝は、ラオウのバットなしでは達成できなかった。本塁打を打った際に披露する“昇天ポーズ”は今季定着した。

「球場みんなで右拳を上げてほしい。僕は、みんなの一体感が好きなんで」

 結果を残し続けた21年シーズン。契約更改を終えたオリックスのラオウは、右拳を握るに違いない。

写真=BBM
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