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阪神・藤浪晋太郎 プロ10年目、勝負の年にすべてを懸ける/記録への挑戦

 

10年目で1000奪三振目前に迫っている藤浪。まずは制球力を安定させ先発ローテーション入りを目指す


 藤浪晋太郎が通算1000奪三振まで54三振に迫っている。阪神の大台到達は2019年の西勇輝以来。先発ローテーション入りでスムーズに回ればクリアする可能性が高い。

 秋季練習を終えた藤浪は「技術的な練習ができた。オフはボールを投げる、投げないのメリハリをつけながらやっていきたい」とそれなりの感触をつかんで打ち上げた。

 プロ9年目は開幕投手を務めながら、その後は一、二軍を行ったり来たりの生活で安定感がなかった。リリーフに回るなど、21試合に登板し、3勝3敗、防御率5.21で三振も52個にとどまった。

 プロ入り直後は三振にこだわっていた。15年シーズンではリーグ最多221奪三振をマークするが、その後は不調に陥って三振数も尻すぼみになっていった。

 大阪桐蔭高では最速153キロだったが、プロに入ってからは150キロ後半を計測し、昨季は160キロを超えて球速アップ。ストライクが決まれば三振数も上昇していった。

 また140キロ後半のフォークは矢野監督も「あの速さで落とされたら簡単には打てない」とお墨付き。先発ローテーション入りする投手の中では数少ない三振を狙って奪えるタイプと言える。

「今シーズンは悔しい1年だったので、来年は先発ローテーション入りして投げられるように取り組んでいきたい」

 ここのところ下降線を描く藤浪にとって、10年目の区切りとなる来シーズンは、まさに勝負の年になりそうだ。
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