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楽天・ギッテンス まさかの離脱。慣れない日本でリハビリの日々/“春の誤算”喜怒哀楽

 

悪夢のデビュー戦となった


 ファンにとっても、悪夢のような光景だった。4月5日の西武戦(楽天生命パーク)。3回無死一、二塁。クリス・ギッテンスが、カウント2―1からのチェンジアップを強振した。バットがむなしく空を切ると、苦悶の表情を浮かべて、ヒザをついた。

 苦しそうな表情のまま、トレーナーに付き添われた状態でベンチへ。その後、仙台市内の病院で診察を受けた。石井GM兼任監督は「振ったあとに、バットがうまく離れなかったんだと思う。ざっくり言えば骨折。オールスターに近いところまではかかるかな。ただ本人はやる気なので、まずは先に早く治してというところ」とコメント。復帰までには約3カ月を要する見通しだと明かした。

 貴重な右の大砲候補だった。193センチ、113キロの恵まれた体格。二軍では7試合に出場し打率.470、2本塁打。持ち前のパワーを遺憾なく発揮していた。一軍でも活躍が期待されていたが、合流初日に故障で離脱することになった。

 今後は帰国せず、慣れない日本でリハビリの日々を過ごす予定だ。「僕もアメリカに行って、対応していくことの難しさも分かっている。周りに母国語を話せない人がいっぱいいる中でのプレーだから、精神的には心細いと思う」と指揮官。早期復帰に向けて、精神面でのサポートも約束した。

 左打者が多いチーム事情を考えても、助っ人には1日も早い復帰が望まれるところ。まずは治療に専念し、オールスター後、大事な終盤戦での活躍を期待したい。

写真=BBM
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