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ソフトバンク・藤本博史監督 “我流”の攻めで1点にこだわる/指揮官が見据える2022

 

二軍監督から昇格の藤本監督。自分らしく指揮を執りV奪回を目指す[C]SoftBank HAWKS


 常勝の伝統を継承するとともに、自らのカラーも打ち出しV奪回を目指す。秋季キャンプ第3クール最終日。今オフ就任した藤本博史新監督が、初めて背番号「81」のユニフォームに袖を通した。「重みは当然感じている」。今季までその番号を背負った工藤公康前監督は在任7年間で5度日本一を達成。それ以前に「81」を背負った秋山幸二元監督も6年間で3度リーグV、2度日本一を果たした。常勝軍団を築いた名将に「並べないとは思うけど……」と話す新指揮官だが「僕なりに『藤本流』の戦い方をやっていきたい」。8年ぶりのBクラスに沈んだチームを自らの色で復権させる意気込みだ。

 テーマに掲げるのは投打に「攻撃的」な野球だ。今季の防御率はリーグトップで、得失点差「71」もリーグ1位の数字。一方で1点差ゲームは8勝19敗と接戦での勝負弱さが低迷の一因だった。秋季キャンプでは場面に応じた多彩な攻撃パターンを身に付けるため「2ストライクアプローチ」の練習などを導入。同じく投手陣にも「四球を出すくらいなら打たれて走者を出せと。ここというところで四球はもったいない。それが1点差ゲームで負けたところ」と、投打に攻めの姿勢で「1点」にこだわることを意識付けた。

 現役時代は南海、ダイエーなどに所属した16年間すべてでチームはBクラスに低迷した。一方、一軍打撃コーチとして14、17、18年と日本一を経験。「弱いときも、強くなったチームも知っている」。多様な経験で得た視点を生かし、Bクラスからの逆襲を狙う。
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