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西武・辻発彦監督 42年ぶり最下位からの優勝へ見せる自信/指揮官が見据える2022

 

来季は監督就任6年目を迎える辻監督


 日本ハムの“BIGBOSS”こと新庄剛志新監督が就任会見で「優勝なんか一切、目指しません」と独自の表現で選手・チームの士気を高めていく方針を示唆したが、6シーズン目を迎える辻発彦監督は真逆だ。「優勝を狙っていきます!」。目指すべき目標は、はっきりと口に出してチームを統率していく。

 リベンジに燃える中、克服すべき課題は明確だ。真っ先に挙がるのが、低迷が続いている投手力の向上である。特に制球力改善は必須。2021年の通算成績を見ても与四球数は最少の楽天383個を214個も上回る597個と深刻だ。指揮官も「逃げて四球ではなく、いろいろな打ち取り方があるのだから、打たせればいい。これ(四球数の多さ)を解決しないと失点は減ってこない」と最重要課題に掲げる。一方で手薄な左腕先発には新外国人のディートリック・エンス、大学屈指と評される隅田知一郎佐藤隼輔の両左腕をドラフトで獲得し、光明が見えたのは大きい。

 攻撃面では山川穂高外崎修汰源田壮亮金子侑司森友哉の名を挙げ、「技術はもちろん、気持ちの面でもガラッと強いものを持たないと」と主力組のもう一段階のレベルアップを求める。同時に呉念庭愛斗岸潤一郎川越誠司ら21年台頭を見せた選手、さらには秋季キャンプで目に留まった渡部健人、タイシンガー・ブランドン大河、長谷川信哉(育成)らの成長にも言及。「おかげで選手たちに競争意識が出てきた」とチームの活性化に期待を高めている。

「この戦力をもってすれば、優勝を狙えると思っている。6位から下はない。怖いものなしです。楽しみにしていてください」。そう言う監督自身が、一番楽しみにしている。

写真=BBM
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