外野の残り1枠に向けて、元気いっぱいアピールを続ける佐藤直
年男で迎える3年目に勝負をかける。2020年ドラフト1位で入団した
佐藤直樹。2年目の昨季は一軍初出場を果たしたが、プロ初安打は生まれなかった。「3年目で勝負の年だと思っている。足の速い選手としてどんどん出塁できるように。代走、守備固めだけでなく、スタメンで出られるように、一番の課題である打撃を伸ばしたい」と誓った。
飛躍への“足掛かり”は確実に築いてきた。ルーキーイヤーはウエスタン・リーグで失敗なしの20盗塁でタイトルを獲得。昨季は一軍に初昇格し、5月11日の
ロッテ戦(PayPayドーム)ではプロ初盗塁を記録した。一軍の舞台は「想像以上に緊張感があった」と振り返ったが、代走や守備固めとして出場機会を増やしていく。
一方、バットでは11打席無安打。「センターのポジションを奪い取る」と激しい外野手争いを勝ち抜くには打撃面の向上が欠かせない。昨季二軍監督として指導を受けていた
藤本博史新監督からも秋季キャンプでは「元気の面では佐藤が目立っている」と高評価を受けた。
柳田悠岐、
栗原陵矢に続く3人目の外野手にアピールを続ける。
一軍には頼もしい背番号30の“先輩”もいる。昨季限りで現役引退した
長谷川勇也打撃コーチは入団からの5シーズン、30を背負っていた。ともに二軍で苦しんでいた時期、ナイターを終えて午後11時ごろまで練習に付き合ってくれたこともあった。「人としても素晴らしい方」と尊敬し、番号を継ぐ者として恥ずかしいプレーはできない。年男の分岐点となるプロ3年目が始まった。
写真=湯浅芳昭