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ヤクルト・木澤尚文 悔しさを大きな力に変えて/年男の決意

 


 ドライチとして、このままでは終われない。最速155キロ右腕、木澤尚文のプロ1年目が終わった。即戦力として期待されながら一軍登板はなし。チームが6年ぶりのリーグ制覇、20年ぶりの日本一を達成した中で悔しさを味わい続けた。

「チームの戦力になれなかったというのがすごく情けなかったので、一軍の戦力として投げられるようにしたい」

 契約更改交渉を終え、正直な思いを吐露した。2020年から200万円減の年俸1200万円でサイン(金額は推定)。同期で同学年の楽天早川隆久ロッテ鈴木昭汰らが一軍で活躍する姿を見て「同じドラフト1位として呼ばれた身としては、すごく悔しかったです。彼らはしっかりとチームの戦力になっていた。その点自分は二軍でも抑えられないというか、そういう現実に対して悔しい思いをしたのは事実です」。今季は新たなスタートを切るシーズンとなる。

 昨季イースタン・リーグでは先発とリリーフを経験。22試合に登板し2勝8敗、防御率6.07と経験を積んだ。チームでは小川泰弘奥川恭伸がトップの9勝を挙げたが、規定投球回に達した投手はいない。一方で、好調だった救援陣も登板数の多さが目立ち、厚みを増せば負担軽減にもつながる。先発、救援どちらの経験もある右腕がどのポジションで勝負するかは気になるが、いずれにしてもチームにとってはプラスだ。

 まずは一軍のマウンドに立つことが最初の目標。4月に24歳を迎えるかつてのドライチ右腕が、見込まれた才能を今季こそ発揮する。

写真=BBM
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