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DeNA・東克樹 自分自身に期待する新シーズン/増えた家族のためにも

 

昨シーズン終盤の投球はルーキーイヤーを彷彿とさせる頼もしい内容だった。DeNA投手陣に頼もしい左腕が帰ってきた


 今季に懸ける思いは人一倍に強い。プロ5年目を迎える東克樹は、完全復活を見据えたシーズンと位置付ける。2020年2月に受けたトミー・ジョン手術から昨年9月に復帰。10月23日の中日戦(横浜)で8回1安打無失点の快投を演じ、2年ぶりの白星を手にした。1回以外は走者すら出さない、完璧な投球だった。3試合にとどまった登板の最後に本来の姿を披露。最下位からの巻き返しを期す首脳陣の期待も高まっている。

 11月の契約更改交渉は24%ダウンとなる810万円減の推定年俸2510万円でサイン。その後の記者会見で結婚と、第1子となる女児が誕生していたことを公表した。リハビリを無事終えたことによる、本人なりの区切りだという。「来季へ希望の光が見えているし、自分自身に期待している」。口ぶりからは、新たなシーズンへの自信がにじむ。

 三浦大輔監督の就任1年目だった昨季は、開幕から6連敗を含む8戦白星なしと出だしのつまずきが響いた。エース今永昇太は左肩手術の影響で出遅れ。新型コロナウイルス禍の影響で外国人野手の合流も遅れた。その飛車角落ちが今季は解消される見通し。ここに18年の新人王サウスポーが万全の状態で加われば、つい数年前まで優勝候補に挙げられていた戦力層がそろう。石井琢朗斎藤隆鈴木尚典らレジェンドOBをコーチに招いた現場の機運は高い。

 年明け4日には自身のツイッターに我が子を抱き上げる写真を添えて「ケガなくローテを1年間守り続けていきたい」と記した。モチベーションをかき立てられる材料は多い。
写真=古賀恒雄
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