週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

阪神・大山悠輔 もう一度四番の座に定着するために/増えた家族のためにも

 

もう一度四番として定着し、チームを勝たせる打撃を取り戻せたら、17年ぶりの歓喜も見えてくるはずだ


 新婚さんの大山悠輔が心機一転のシーズンを迎える。「四番」として期待されながらも、好不調の波があり、2021年は主砲の座を固めるまでには至らなかった。

 大山自身も「本当に悔しいシーズンに終わったし、その原因は自分にもある」と潔く現実を受け止めている。その巻き返しのシーズンに向けて、これ以上ない発奮材料ができた。

 今オフ、一般女性との結婚を発表。生涯の伴侶を得たことでシングルライフに別れを告げた男は家族を引っ張り、チームをけん引するつもりだ。

「家族や、支えてくれるすべての人を喜ばせることができるように1日1日、1球1球を無駄にせずに(野球に)取り組んでいきたいと思っている」

 本人も「20年より数字的には落ちている」と振り返ったように、主将だった昨季は129試合出場も、打率.260、21本塁打、71打点の成績だった。開幕直後は順調だったが、故障などもあり夏場から下降していった。打順も四番から七番に降格されるなど安定しなかった。そのため今季は、さらなる打力アップは欠かせない。

 秋季練習では外野守備にも就いた。矢野監督は「基本は三塁、一塁」とあくまでもオプションとし、大山の可能性を拡大するためと説明する。

 ただ大山自身が自分のポジションを確定させるには、どれだけ打つかに懸かっている。「チームを勝たせる一打を打ちたい」。今年こそ公私にはばたく年になりそうだ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング