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楽天・早川隆久 「0に近い」1年目を糧にして/2年目のジンクスに挑む

 

高い目標を掲げている早川隆久


 ドライチルーキーならではの回答だった。2021年シーズンは24試合に登板し9勝7敗、防御率3.86。1年目としては、まずまずの成績を残したようにも思えるが、自己評価は厳しかった。「目標には届かなかったので、0か100だと0に近いと思う」。2ケタ勝利を挙げられなかったことを悔やんだ。

 9勝をマークしたが、課題も見えた。対右打者の被打率は.221と抑え込んだが、対左打者は.292と打ち込まれた。浴びた本塁打数は、右打者の4本(280打数)に対し左打者には7本(240打数)。特に左打者との対戦では厳しく内角を突くことができず、甘く入った球を痛打された。

 また5、6回になると失点が増え、クオリティースタート率は39.1パーセント。目標としていた規定投球回にも届かなかった。「2年目のジンクス」打破に向けては、スタミナ面の強化も求められる。

 もちろん、本人も課題を把握しているからこそ、自身の1年目を「0に近い」と厳しく評した。さらなるレベルアップは、左腕が一番望んでいることでもある。「これという武器が自分にはない。三振を奪いたいところで奪える変化球を技術的に磨けたら」。持ち球を磨くのはもちろん、新たな決め球の習得にも取り組む覚悟を示した。

 目標としているのは、石井一久GM兼任監督のスライダーのような勝負球だという。2022年の目標を問われると「2ケタ勝利を目指したい」と力を込めた。2年目のジンクスも打ち破って、21年に果たせなかった目標を達成する。

写真=BBM
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